「え、じゃあおまえが今日から後継者なのか?!」
「うん。まぁ、そんなとこ」
こいつのひいじいちゃんがどっかの貴族だとは1度聞いたことがあった。昔に会ったっきりで、顔も覚えてないと本人は言っていた。
「じゃあ貴族、だよな。おまえ」
「だね」
いつもの帰り道。いつもみたいに、昨日のテレビとか今日の授業のこととか話していた。
もみじが落ちてきて、そっちに気を取られた時、ふいに「そういえば、」と、このなんとも非現実的なことを言ってきたのだ。
「え、じゃあ、おまえ・・・・引っ越すのか?」
「たぶんね」
秋風が2人の間を通り過ぎた。哀愁漂う秋というが、こうも突然やってくるとはな。
「へー、じゃあさ。おまえももう貴族の仲間入りってわけか」
「ははは。そうだね。すっごく不安」
「身の回りのこととか、他の奴がしてくれんじゃね?なんつーか、執事ってやつ?」
「あぁ、そうだねー」
今まで笑ってた顔が急に曇りだした。
「もしかして、その執事って奴がすっげー性悪とか?」
「ううん。この前うちに来たけどすっごく優しい人。礼儀正しくて、よく気が利いて、紅茶淹れるのが上手」
「それってすげーじゃん!理想的じゃね?俺もそういう人欲しいなぁ」
「はははは・・・・」
そっかそっかと言いながら、あまり実感の持てない話に奇妙な気持ちを抱いた。こいつとも、お別れなのか。
「進路とか、みんな大変そうなのに、僕だけなんか抜けちゃって」
「あ、そう考えたらずりーなー。せめて大学受験してからにしろよ。んで、大学入って就活して。そん時におまえは貴族。あ、じゃあ俺もついでに雇ってもらおっかなぁ。友達のよしみでさ、給料とか」
「そうしよ!」
「ってのは冗談だけどな、って、え?」
ふざけて言った、俺も雇ってもらおうという楽観意見。目をきらきらさせて、頬を紅潮させてこいつはこちらを見ていた。
「大学まで待てないよ!今すぐ雇うから、ね、一緒に行こう」
「は?え、俺が、貴族・・・・」
「使用人。いや、僕の専属執事!」
「おい、もう執事はいるんじゃ」
「もう歳だから、新しい人を見つけないといけなかったんだ。うわー、一緒に来てくれたらむっちゃ嬉しい」
「そ、そうか?」
貴族の執事となると住み込みだし、こいつの執事だとすると解雇の心配もない。将来は安泰か。しかも、こいつは人を扱き使う様な性分じゃねーしな・・・・
「よし分かった。おまえの執事、引き受けてやる」
こいつとずっと一緒にいれるのもお得特典の1つだな。
「おまえが主で、執事が俺な」
―――
「キ/ミ/が/主/で/執/事/が/俺/で」ってゲーム?があるじゃないですか。俺、ずっとこんな友達同士から始まるものだと思ってたんですよ。そしたら、今日ガチャガチャであって、1番驚いたのが「お、女の子?!」男の子がいなかったのです。つか、勝手にBLにしてたのなwいや、別に男女でもありだと思います。
友達始まりの主従関係って色々あっておもしろそうなので、またなんか機会があったらまともに文章に起こしたいな。定番ネタは欠かせないぃーw
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